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緩和ケアで変わる町<5>「顔の見える」関係大切

◇Q&A 緩和ケアプログラムによる地域介入研究(OPTIM)運営委員 秋山美紀さん

 1991年、慶応大学法学部卒。2012年4月から同大環境情報学部准教授。緩和ケアの普及・向上策を研究した「庄内プロジェクト」の運営を地域外から支援し、研究成果をまとめた。

 ――「庄内プロジェクト」とは、どんな研究ですか。

 「国の地域研究の一つで、がんの苦痛に対処する緩和ケアの普及策を探るのが目的です。山形県鶴岡市・三川町で2008年から10年の3年間、医療・介護職の技術や知識向上、連携促進、専門家による緩和ケアの提供、住民啓発を行い、どのような方法が有効かについて調べました」

 ――プロジェクトが行われた理由は。

 「国内の緩和ケアの普及率は他の先進国に比べて低く、在宅患者に対する緩和ケアでも、専門的知識を持つ医師の割合が十分とは言えません。研究が行われた4地域のうち鶴岡市・三川町は、唯一、緩和ケア専門医が地域の中核病院におらず、在宅医療専門の診療所もありませんでした。そのため、一般の開業医にどうやって在宅緩和ケアに関わってもらうかを検討することもテーマとなりました」

 ――研究で分かったことは何でしょうか。

 「在宅緩和ケアは、病院の緩和ケアチームや診療所の医師、看護師、薬剤師、ケアマネジャー、ヘルパーなど、勤務先が異なる様々な職種の連携によって行われます。質の高いケアを提供するためには患者情報の共有が求められるわけですが、組織や職種の壁が邪魔をしてうまく連携が取れない、と指摘されます」

 「この壁を壊すには、普段から顔が見え、人となりが分かる関係を作っておくことが大切です。これが、プロジェクトを通じて得た最も大きな成果です」

 ――「顔の見える関係」は、どのように作ったのですか。

 「プロジェクト2年目に、様々な職種約30人で1泊2日の合宿を行い、10時間の話し合いで行動計画を作りました。これが大きな転機になりました。次にケアマネジャーなど介護職向けの緩和ケア研修会を開き、輪を広げていきました」

 「つながる関係ができてくると、病院勤務と訪問看護師、在宅医療に意欲がある開業医、薬剤師など職種ごとの会も次々と活動を始めました。様々な機会に多職種が顔を合わせ、関係が深まってきたのです」

 ――他の地域は、今回の成果をどのように取り入れればいいですか。

 「全国一律で何をやればいい、という答えはないと思います。庄内プロジェクトも、小さな試みを積み重ねた末に、お互いの職種の考えや目指すことが分かるようになったからです」

 「プロジェクトでは、職員のアイデアで、医師、看護師らが庄内弁で寸劇を演じ、住民啓発を行いました。活動していくなかで、意外な人が才能を発揮してくれたり、やる気を見せてくれたりと、様々な発見がありました。まずはできる範囲で集まり、目的を持って話し合うことから始めてみてはどうでしょうか」
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